2026年7月9-10日に東京ビッグサイトで開催されたSports Informatics and Technology 2026に園部が参加し,「圧力中心に連動する支持面動揺介入が立位姿勢制御メカニズムに与える変化」という題目で一般講演を行いました.

研究内容は,共同研究先である(株)テック技販のBASYSという支持面の揺れによる介入装置を学生被験者に適用したところ,開眼安静立位における頭部角速度の抑制効果が得られたという内容です.これは昨年卒業した高田直人君の卒業研究で取り組んだ内容で,支持面の緩やかな揺れが前庭機能を刺激し,特に半規管へ注意を集める結果になったのではないかと解釈しています.
この講演会はスポーツ関係の大型展示会であるSPORTECと連動して昨年度から開催されています.第2回となった今年度も鈴木大地参議院議員(スポーツ庁初代長官)の講演や,ミラノ・コルティナ五輪でメダルを量産したスノーボードビッグエアを支えた尾崎宏樹氏や西田崇テクニカルコーチの講演など,昨年同様に華やかな講演会となりました.特に,西田氏のような科学技術を積極的に取り入れようとする姿勢の現場の方が多くなると,我々のような工学系の人材の活躍の場も増える印象を受けました.

この講演会は昨年度から引き続き「情報処理学会 スポーツ情報学(SI)研究会」と「日本機械学会 スポーツ工学・ヒューマンダイナミクス(SHD)部門」の共催となっています.プロスポーツでも戦略構築やトレーニング方法で科学技術が多く使われるようになっていますが,情報学系の貢献(主に戦略構築やデータ解析)と機械工学の貢献(用具やトレーニング法開発)で分野の違いが出る印象です.両者をうまく活用すれば,スポーツ分野でもこれまで以上に精緻な解析ができるのではないかと思います.私のほうは医療分野が主になっていますが,データ計測の実用性・情報量・精度が重要だと感じています.
実行委員長の和田先生はじめ,本講演会の開催にご尽力いただいた皆様に感謝申し上げます.園部も日本機械学会の人間として少しだけ運営のお手伝いをさせていただきました.ゴールドスポンサー4社をはじめ,ご出展いただいた企業の皆様にも感謝申し上げます.現地にて多くの方に情報交換をしていただき,ありがとうございました.研究へのモチベーションがさらに上がりました.
個人的には,次は8月末の日本機械学会機械力学・計測制御部門講演会(D&D2026,岐阜市の長良川国際会議場)の運営業務があり,そのあとの10月のマルチボディダイナミクスの国際会議(ACMD2026,沖縄コンベンションセンター,当研究室からElsaroukhさんが発表予定), 11月のSHD2026(公立小松大学)と現地でお手伝いさせていただく予定です.9月の日本機械学会2026年度年次大会(東海大学)でも発表させていただく予定です.D&Dをはじめとして重要な学会業務が続きますが,気を引き締めて臨みたいと思います.