2025年8月25日(月)~28日(木)に琉球大学千原キャンパスにて開催された日本機械学会 Dynamics and Design Conference 2025 (D&D2025)にて,当研究室のM2小山君が研究発表を行いました.
小山君の講演内容は,立位バランス制御における重心の偏差に対する復元動作を対象に,左右の足関節の応答性能を,数理モデルを介して独立に評価するという内容です.解像度が高く,健常者間の評価で再現性もあるので,脳卒中のリハビリにおける微妙な改善や,スポーツ選手のトレーニングによって生じた非対称性評価に本研究が活用できることが期待されます.小山君の発表に対し,貴重なご意見をいただいた先生方に感謝申し上げます.
小山君は,若手研究者交流会にも参加し,若手の先生方や学生さんと交流できたようです.研究活動への積極的な取り組みに加えて彼の明るい性格もあり,「なんでドクターコース(博士課程)に行かないの?」という声も複数聞かれました(小山君の就職先は内々定済です,念のため).

また,8月27日に開催された特別講演では,東京工科大学の須田義大先生(東京大学名誉教授)による鉄道や自動運転における取り組みをご講演いただきました.その様子が下の写真で,大盛況でした.

我々が取り組んでいる身体動作解析を扱う分野では,これまで実施してきたヒューマンダイナミクスのOSをリニューアルし,「身体ダイナミクスの評価とモデル化」という枠組みで,筑波大学の小池先生,金沢大学の小松崎先生,上智大学の竹原先生と企画しました.本OS内で20件のご講演いただくとともに,オープンな討論が活発になされました.聴講者も以前より多くなり,ご聴講いただいた方々も含め,ご参加いただいた皆様に御礼申し上げます.(来年もこのOSをやります.是非ご参加ください!)
D&Dではおそらく初の沖縄開催でしたが,大きなトラブルもなく,盛会のうちに終了しました.本講演会の開催にあたり,多大なご尽力いただいた実行委員長の慶應義塾大学の高橋先生,幹事の筑波大学の萬先生,九州大学の森先生,埼玉大学の末田先生と,vBASEやカーボンニュートラルの企画をいただいた千代田化工建設の林様,若手交流会の企画をいただいた追手門学院大学の武田先生に感謝いたします.また,琉球大学の藤川正毅先生と研究室の学生の皆様には,関連性の少ない研究分野にも関わらず現地での業務をご担当いただき,心から御礼申し上げます.私は当日に少しお手伝いしただけでしたが,スタッフの学生さんの対応がテキパキと清々しく,運営側としてとても助かりました.
来年のD&D2026は,岐阜大学の松村雄一先生を実行委員長として,2026年8月30日(日)~9月2日(水)の日程にて長良川国際会議場(岐阜市)で開催します.園部も幹事として同講演会の運営をお手伝いし,良い講演会となるよう準備を進めます.
D&D2025では,企業からの参加者が例年より多い印象を受けました(個人的にD&D2024には参加できなかったので,昨年からの傾向かもしれません).D&D2026でも企業も含めた社会連携に力を入れていきますので,大学や公的機関の研究者だけでなく,企業にご所属されている皆様もぜひ足をお運びいただき,お仕事に役立つ情報収集や機械力学・計測制御分野での人脈形成に活かしてもらえればと考えております.